ワイン誕生の物語

ペルシャ王によるワインの発見

 


2枚の写真はマイセンにある、もと国営醸造所シュロッス・ワカバーにて9月に尋ねた時のものです。  


ワインが初めて造られたいきさつ、ワインについての古い物語は数多くあります。
その中の一つにこんな話があります。コーカサス山脈の麓にグルジア共和国があります。
今から約六千年ほど前に、その辺の地域で起きた出来事です。
 
 
古代の英雄ペルシャ王、ジャムシードはぶどうが大好きで、『この果実、秋だけでなく一年中食べられないものか。』と、いつも考えていました。ぶどうの季節に『ひとつ試して見よう』と、宮殿の自分の部屋に壺を持ち運び、その中にぶどうをかくし保存しておきました。数ヶ月が経ち、楽しみに壺を開けてみると中から変な匂いがしてきました。よく見ると、ぶどうが泡だっているのです。『こんなになってしまってはもう食べられない。ひょっとすると毒かもしれない。捨てるのもめんどくさい。』と、そのままほうっておきました。そのことがいつしか宮殿内に『王様は毒を作って持っている。』と知れわたってしまいました。
 
ハーレムで踊る一人の乙女が、ある日神経性の頭痛で苦しんでいました。
だれも治してくれず、『こんなに苦しむのなら死んだ方がましだ。』と、宮殿の中にある評判の毒を思いだし、その毒で自らの命を絶とうとしました。『どうせ死ぬならたくさん飲んでしまえ。』と、ところが飲んでみると死ぬどころか愉快な気分になってしまいました。自分でもどうしてこんな気分になったのか理解のしようもなく、王様に隠れ毎日コップに数杯飲んでいました。これをのむと、どういうわけか気持ちもよくなり、よく眠れ数日後にはすっかり元気になってしまいました。
彼女はその事をジャムシード王におこられる事を覚悟しながら、『王様、私はとんでもない事をしてしまいました。王様の部屋にあった壺に入っている毒を飲んで死のうと思い、飲みました。一回では死ねず、次の日もまたその次の日もコップに何杯も飲んでしまったのです。でも死ねませんでした。それどころか今までの心の痛み、身体の辛さが吹き飛んでしまい、すごく元気になりました。王様、あれは毒ではありません。気分をよくする薬です。』と申しあげました。すぐに王様も不安を持ちながら試し飲み。『この飲み物は何なんだ。この様なものは飲んだことがない。飲めば飲むほど楽しくなる。』と大変な喜びようで、『皆のもの、この薬をたくさん造れ。』と
奨励し、その結果たくさんのワインが造られ、宮殿の人々はこの新しい飲み物を万能薬として使いまた宴の飲み物としてワインに酔いしれ、毎日を楽しい気分で送る事ができました。

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